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「・輔く・。慎・君!」
誰かが何かを言っている。
慎輔は目を開けると白い天井と対面した。
「慎輔君!大丈夫?」
隣には花音が座っていた。
『は、ハイ。』
慎輔は起き上がろうとすると頭に激痛が襲った。
慎輔は自分の頭を撫でてみると大きなタンコブが出来ていた。
『なんで。タンコブが?』
慎輔は思い出そうとした。
が、慎輔には何があったのか思い出せなかった。
「自転車に惹かれたんだよ。」
花音は慎輔の頭に出来たコブを撫でた。
慎輔はその時の事を思い出そうとした。
少しずつ、すると記憶が繋がった。
『ああ!そうだ。俺が校舎を見渡してる時に暴走自転車が後ろから突っ込んで来たんだ!』
慎輔は周りを見た。
花音以外に誰もいない。
『花音さん。自転車の人は?』
慎輔は花音に聞く。
「教室にいるわよ。」
花音は言うと立ち上がった。
『・・・・・?』
慎輔は花音を見上げた。
「それじゃあ、行こうか。君のクラスに。」
花音は満面の笑みを浮かべた。
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