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―だってさ、可愛すぎると思わねぇ?
―あー、はいはい。君の愛は十二分にわかったよ。
―なんだよ村田ー。そんな言い方はないだろー?
―…いったい何時間話を聞いたと思ってるんだよ、渋谷。
そんなにフォンビーレフェルト卿に飢えてるなら会いに行けばいいだ、ろ!!
「ぷはっ!!」
ったく、村田のやつ。何も行きなり噴水に突き落とさなくてもいいだろ。
だいたいそんなに長い時間話して………たかもしれないけどさ。
「おかえりなさい、陛下」
「遅いぞ、ユーリ!!」
ぶつぶつ言ってるうちにいつもの面々がやってきた。その中の輝く金の髪。
あー、もう我慢出来ないもんね!!
「ヴォルフ~Vv」
「ぅ、わっ!!ユーリ抱きつくな!!濡れるだろう!!」
「いいじゃん、別に。後で一緒に風呂入れば☆」
「そういう問題じゃない!!」
「そうですよ、ユーリ。貴方に不純な交際はまだ早い」
父親のようなことを言うコンラッドを無視して、ヴォルフラムの髪に触れて遊ぶ。
コンラッドが黒いオーラを出している。
まぁいいや。
「ヴォルフの髪は相変わらず綺麗だなぁ」
そう耳元で囁くと、顔を真っ赤にしながらも言った。
「…髪だけか」
「拗ねんなって。…全部綺麗」
「ふんっ」
「さて、結局ヴォルフも濡れちゃったし風呂行こっか」
「誰のせいだと思っているんだ!!」
「そう言うなって。ほら、行こうぜ!!」
体育座りを始めたコンラッドを更に無視して、ヴォルフラムの手を取って走り出す。
体育座りのコンラッドの次はギュンターの叫び声が聞こえるだろう。
-fin-
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