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その程度の理由でも
「理解できない」
と、僕が言うと
君はとても困った顔になった
だけど実は
僕はもっと困っていたよ
どうして理解できないのか自分でも分からないから
言葉が続かなくて
沈黙があのとき二人を素通りした
考えてみると
ただの焼きもちや
受け入れられなかった孤独その程度かもしれない
誰かにとってはね
僕には一大事の感情なんだよ
君を好きなのに
嫌いだって言ってしまうくらいの
悪くはなかったことを
ひたすら責めてしまうくらい
そのことを許せたら
目をつむれたなら
何にも感じないなら
どんなに楽かな
だけど君がとても気になる
僕には
過去の恋人さえ
想像させないで
今のところ分かるのは
その程度のことなんだ
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