不真面目な恋人

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不真面目な恋人

真面目に恋したわけじゃないけど 心に残る人 それは君が誠実な気持ちをくれたから 僕がもらってばかりだったから 若かったせいにしたし 君を非難もした だけど 悪かったのは僕のほう いつも君の眩しいくらいの優しさを壊し続けた 今なら分かる もしもあのときに もっと上手に yesとnoが言えたなら 少しは違ってただろう その努力を少しでもしていたなら 大きく違っていただろう 真面目に恋したわけじゃないから 心に残る人 何でもそうなんだね 頑張らないと後悔すると 教えてくれた人 「愛してる」と 「好き」と 「まあまあ」と 「嫌い」 はどのくらいずつの差があるの それをちゃんと言いたいから 僕は失敗し続けてる 練習しないと本番には出られない 何でもそうなんだって 調子に乗るのが人間だけど 調子に乗るから 失敗する もう真面目に恋しなくちゃ どこからともなく 声が聞こえる いい年だから、とか そんなのじゃなくて 人は成長するために 生かされてる だから失敗してる 今頃それがよく知った 不真面目だった恋人の僕
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