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二日前の蒸し暑い大阪の夏。その蒸し暑さの中、俺は三日前に息を引き取った、我が祖父の遺品を整理していた。 「お兄ちゃん、これ見てー」 早鳴が何かを俺の顔の前に、バッと、開いた状態で出してきた。 「早鳴、こんなの一体どっから持ってきたんですか?」 「おじいちゃんの部屋掃除してたら、タンスの服の下から出るわ出るわって感じで」 くっそ、あのエロじじい。何残して逝ってやがんだ……。 「そんなの捨てなさい」 「えー、折角おじいちゃんが残してくれた大切な遺品なのにー」 「そんなの遺品のうちに入るわけありません。五年も前のアダルティーな本なんて、何の価値もありませんて」 でも、意外と内容凄かったですね……って、何考えてんだ俺。 「とにかく今はそれを捨てて、掃除しなさい」 「はーい」 元気の良い返事の後、早鳴はエロ本をバサバサと乱暴に扱いながら、おじいちゃんの部屋に戻って行った。
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