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それから、サッと、中に入っていた物を取り出す。
「お兄ちゃん、何入ってたの?」
「これは……御札?」
中には、所々が煤けたり、破れたりして、ボロボロになった御札が入っていた。
「なんだよこれ。あのじじい、俺にサッサと成仏しろってことか?」
「それはないでしょ、絶対。まあ、おじいちゃんはお兄ちゃんをよくからかってたけど」
「はあ……まあいいや。でも、この御札一体なんだ?」
「見せて」と、俺の手から御札を早鳴がひったくった。
「うーん、これ、なにか書いてるね。日付かなあ?」
「日付?何日って書いてるんだ?」
「それが、七つ書いてるの。四月七日、四月十九日、六月八日、十月三日、十月四日、十二月六日、最後に、九月十五日って書いてるよ」
九月十五日……何かが引っ掛かる日付だな。
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