ボーイデビュー

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俺は、蝶ネクタイを身につけた。【新人】から【ボーイ】になった。・・・・ そうしているうちに、【E君】から店内の設備と接客、それに女の子(いわゆる泡姫)について教えてもらった。 【V】は3階建てで2~3階がプレイルームで計7部屋あり、1階にお客様待合室とフロント、女の子の待機室がある。 また、女の子待機室の前に狭い通路があり、そこに冷蔵庫・ジュースベンダー・タオル置場があった。 そして、女の子(以後、嬢という)は、俺らボーイとは立場が雲泥の差で、店にとって宝でありまさに女王なのだ。話す時は常に敬語、付き合うなんてもっての他、店外で逢ったりしようものなら、即クビが飛ぶ。下手すると、生きて帰れないとの噂まででていた。(実際、噂だったのだが) 在籍人数は約15~17人前後だったと記憶している。直接雇用が2~3割であとの残りはプロダクション事務所の所属であった。 プロダクション所属の嬢は、AV(企画物が多いみたいだったが)や雑誌等に出ている人がほとんどである。店は、嬢の給料とは別に売り上げの1~1.5割(一人に付き)をプロダクションに払わなくてはいけないのである。プロダクション事務所が倒産しないのはこうした仕掛けがあるからなのです。
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