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大手企業の
超金持ちの家に生まれた俺
俺がその事を知ったのは
小学校に入って
ちょっとたった頃だったと思う
「お母さん。ボク、大きくなったら眼が見えなくなっちゃうの?」
母さんは
その言葉を聞いて
ぽろぽろと涙をこぼした
俺は
別に
何の悪気もなく
ただただ
誰かに聞いた事を
そのまま言ったんだと思う。
母さんは
小さな俺の両肩を掴んで
力強く揺すった。
誰から聞いたのッ
大丈夫だからッ
リュウちゃんは普通の子だからッ
そんなコトを
何度も何度も繰り返された
俺はそのあと…
小学校を卒業する前に
きちんと
医者に説明してもらった。
俺の両眼は
遅くても30になる前までに
わずかな光すら
感じることが
出来なくなるという事を…
しかも
治す術が無いということも
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