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ここは
とある私立高校の美術室
ただいま部活中。
鉛筆もって窓の方を向いて、睨めっこ中。
「柳弥(リュウミ)センパーイ!!絵の具余ってませんか?僕の絵の具、また紛失しちゃって…」
俺のかわいい後輩の悠紀(ユウキ)
背丈は俺より20センチくらい低くて、働きのいい奴。
ただ年柄年中何かを紛失させてる。
「俺の使っていいよ。まだ使わないからさ」
「ありがとーございますっ!!…先輩、何描いてるんですか?」
俺の絵を見てきいてくる悠紀。
確かに、全然進んでないから、何描いてるのか解る方が凄いと思うし。
「ん~…たまには描くもの変えようと思ったんだけどさ。思うように描けなくて…」
そうだよなぁ…
いきなり描くもの変えたって、描ける訳無いのにさぁ…
「そーですよね。……先輩が自然画描かないって…じゃあ、何描くんですか?」
「悠紀は何だと思う?」
「え。ん~ん………………人物画…?」
あ。
凄い。
「正解。よくわかったね」
「えっ…いや。他に何あるとかよく知らないし…パッと思いついたから」
「……そっか…」
なんかちょっとガックリ…
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