第1章

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学校へ行く準備を整え、1階の居間へと降りていくと 「お兄ちゃん、おはよう!」 妹が声をかけてきた。 妹の名は「神宮寺 美貴」 2歳下で焔の卒業した中学である『桜花中学校』へ通う、現在中学2年生だ。 焔と兄妹であることから判るように、彼女もかなりの美少女である。 中学の男子からは毎日のように告白されているのだが・・・毎回同じセリフで断っている。 断られた男子は、「好きな人がいるのか?」と聞くのだが、このときも決まって 「お兄ちゃん!」 と答えるほどのブラコンである。 しかし、悲しいかな  焔に美貴の恋心が届いたことは、1度もなかった・・・。 「おはよう」 妹の挨拶に返事をすると、何か言いたそうな顔をしているのに気がついた。 「どうした? 何かついてるか?」 美貴は首を横に振り言った。  
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