第2章

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家に残された巌は、庭を見つめながら、 「今日で十六か・・・ 早かったのぉ・・・ 何も起こらなければよいのじゃが・・・ 御先祖様、焔を守ってやってください。」 通学路を走っている焔はふと立ち止まり、ポケットの中から腕輪を取り出した。 その腕輪に違和感を感じながらも、はめてみることにしたのだが、明らかに腕輪は、焔の腕よりも大きかった。 「絶対にはめても落とすよなぁ・・・」 と、つぶやきながら、腕輪に腕を通したのだった。 すると、一瞬にして焔の腕にフィットしたのだ。 「えっ? どうなってんのこれ? ・・・・って、もう取れないし! えぇぇー、呪われてるんじゃないのか?もしかして」 腕輪を外そうともがいていると、急に身体に激痛が走り、焔は腕を押さえながらその場でうずくまってしまった・・・・・  
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