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『その本好きなの?』
「んー好きって言うか主役の人魚私に、似てるからさぁー」
『見て良い?』
「良いよ?」
カヤはページをめくり始めた。
それを見た琴音は喋り始めた。
「私ね……今、親が海外行っててめったに帰って来ないんだぁー」
『何か格好良いね』
「そうかな?友達からも陰険な目で見られてさぁー……楽しい事なんて一つも無いし・・・・」
『何で陰険な目で見られてるの?』
「小6の時に、手首を切ろうとして恐くて止めちゃったんだぁー
その時にめったに帰って来ない親に見られてさぁー
学校にも問題児にされてから陰険な目で見られるようになったんだぁー」
『その時は何で自殺しようとしたの?』
「んー……
解んない……
やらなきゃって思って」
『ふーんじゃぁね』
「帰っちゃうの?」
『うん、時間無いし』
「また会える?」
『解んない』
「じゃぁまたココで会おう!」
『良いよ』
「じゃぁ同じ時間に!」
『解った7時にまた来るよ』
そう言ってカヤは手を振って走っていった。
琴音にとってカヤは、忘れられない存在となっていた。
また喋れたら良いなぁ~なんて今までの友達には無かった感情まで出てきた。
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