旅の始まりは雨の降る夜に

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その時、祐の頭に声が響いた。 「上杉祐様。この度は、ロスト・ワールドへご参加頂きありがとうございます。」 祐「誰だ!?」 しかし祐は、それが何処か別の場所から話しかけられているものだと思い、辺りを警戒する。 「私はこのゲームのシステム…NEO(ネオ)と申します。以後お見知りおきを。」 祐「…システム?」 「私は貴方の頭に直接話しかけているため、この声は他の誰にも聞こえていません。ご安心を。」 祐「頭に直接!?んなアホな!!」 「この世界で貴方達は、データの一種としてみられます。つまり、システムの私は貴方達にこの様な形で関与する事が可能なのです。」 祐「データやらシステムやら…わけのわかんねぇ事ばかり言ってんじゃねぇよ!!」 「…分かりやすく説明すると、ロスト・ワールドというゲームは自分をデータ化し、その世界でプレイヤー同士が戦うという新たなシステムを導入しています。」 祐「んな夢みたいな話、信じられっかよ!!」 「…では、信じてもらいましょう。」 祐の頭にNEOがそう言うと、祐の周りの木が一斉に消滅した。 跡形も無く、だ。 祐「…は?」 「私の力で、貴方の周りの"木"というデータを消去しました。」 祐「んなアホな…」
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