最終日

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流依「ね、ねえ葉先輩? ほんとに行くの?(泣)」 今にも泣けそうなんですけど!!(泣) 葉「いまさら止めるわけにはいかねーだろ」 私の方を見ず、スタート時間を携帯で確認しながら葉先輩が言った。 肝試しが始まり、男女でペアを作った私達。 5番目スタートになった私達だけど、先に行ったチームは、誰一人戻ってきていなかった。 心「ね、ねえ? 肝試しなんてやめて、みんなを探しに行った方がよくないかな?(泣)」 私達の次にスタートする、最後のペアの心先輩が言った。 翼「大丈夫だって!コースが長くてまだ終わらないんだって」 翼先輩が心先輩の頭を撫でながら言った。 そ、そうなのかな?(汗) コースって一本道なはずだし、そんなに長くないんじゃ…(泣) 葉「流依、時間だ。行くぞ」 携帯をパチンと閉じ、私の腕を掴んで葉先輩は森に向かって歩き出した。 心「流依ちゃん!無事に帰ってきてね!!(泣)」 流依「心先輩!必ず帰ってきます!!(泣)」 戦争に行くような気分で、引っ張られながら手を振った。 流依「よ、葉先輩は、こ怖くないの?(泣)」 懐中電灯で足元を照らしながら、スタスタ歩く葉先輩の手を必死に握って聞いた。 葉「怖くない。お前ビビりすぎ(笑)」 いつも通りな葉先輩。 ほ、ほんとに怖くないの!?(泣) ガサガサっ いきなり茂みから音がした。 流依「ぅキャァ!!??」 葉先輩を盾にするように、腕に抱きついた。 葉「お前らが昼間騒いでた、ウサギかなんかだろ?」 茂みを照らして、冷静に言う葉先輩。 流依「も、もうヤダ帰るぅ!!(泣)」 これ以上進みたくない!!(泣) 葉「子供かよ(笑) てゆーか、胸当たってるぞ?」 葉先輩の言葉は耳に入ってこなかった。 流依「な、なに?(泣)」 葉「だから感触が… まあいいや」 うぅう(泣) 怖くない怖くない怖い!!(泣) 葉「お、祠あったぞ」 懐中電灯で照らした先には、確かに不気味な祠があった。 あ、あの話聞いた後で近付けない(泣) .
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