終わりの始まり

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君と見たあの冬の星空は儚く輝き思い出に消えた 「星空なんか見たことないくせにー」 暗闇に溶けた歌声を遮るように彼女は言った 「それでもきっと綺麗なままそこにあると思ってるから敢えて歌ったの!」 彼はまるで子供が母親に怒られた時のように唇を尖らせた 暗闇に包まれた公園。誰もいないブランコで2人は真っ暗な空を見上げた 「ねぇ、帰れるかなぁ…」 不安げに彼女が言うと彼は視線を自分のスニーカーに落とした 彼らは帰り道のわからない迷子 「アタシ明日アイツに真実を言うから」 唐突に彼女は言った 彼はそう、とだけ言って真っ暗な空をにらんだ 星は一つも出ていなかった
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