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決まり言葉みたいだけど、あたしはまさにそうだった。
中学校に入学する。
期待に胸をふくらませてた。
まだ純粋で、小さくて、何もかもが未熟な12歳の女の子だった。
―入学式―
小3の時当時のあたしのクラスに転校して来て、それ以来ずっと親友になっているサキと、どきどきしながら学校に向かう。
サキとは親友だけど、親友だからこそ、小3の1年以来、同じクラスになったことはなかった。
それでも、何があってもお互いに離れたりすることはなかった。
あたしが独りいじめられていたときも、何の躊躇もなくずっと隣に居てくれた大事な深友。
そして、相棒だった。
生徒玄関に近づき、サキよりも視力が良いあたしは、人だかりのできている少し上方に、白い上が張り出してあるのを見た。
「クラス張り出されてる。」
これが、今後のあたしを変える運命のクラス分けになってたなんて、その時のあたしには知るすべもなかった。
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