6人が本棚に入れています
本棚に追加
/17ページ
「蘭!君はいつみても綺麗だね。俺、君が好きだよ」
タンポポは蘭に自分の思いを告白した
「え?あなたは花は花でも、草花じゃない!あたしは温室育ちの胡蝶蘭よ!あなたと私は住む世界が違うの!」
「…」
「気持ちは嬉しい。でも、タンポポと蘭ではつり合わない。私には同じ蘭の花じゃなきゃいけないのよ!」
今まで蘭はタンポポを意識した事は無かった
本当は嬉しかった
でも見た目でタンポポを見下していた
ちやほやされている蘭と、草花のタンポポ
住む世界は違う…
自分で言った言葉が胸を締め付ける…
だが、その日以来
蘭とタンポポは会話をしなくなった
「蘭は俺にはふさわしくない。すぐそばにいるのに遠い…」
「タンポポはもう、私とはお話してくれないのかしら…」
お互いの気持ちがすれ違う
本当は、お互い好きなのに、素直にはなれなかった
最初のコメントを投稿しよう!