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台風🌀が過ぎ、またいつもの青い空が広がる
家に住む子供が、水たまりの中のタンポポを見つけ、小さな鉢に植え変えている
「お嬢ちゃん、タンポポをどこに連れていくの!お願い!どこにも連れて行かないで!あたしの…あたしの大切な彼を…」
蘭の気持ちが伝わるはずもなく、タンポポは鉢に移され、姿を消した
蘭は泣き崩れた
その時初めて
タンポポが好きだと言う気持ちに気づいた
足音が聞こえる
家の子供が、鉢に植え替えたタンポポを蘭の隣の出窓に置いた
「タンポポ!タンポポ!」
蘭は必死に問いかける
だが返事は無い
自分が傷つけてしまった相手がとなりにいる
ドキドキしながらもタンポポが目覚めるのを待った
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