第25話

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その頃 美鈴と渋谷は、授業が終わり帰ろうとしていた。 玄関まで行き、お互いの下駄箱に向かう。 美鈴「……!」 美鈴は動けなくなった。 自分の靴が無くなっていたからだ。 渋谷が美鈴のもとへやって来た。 渋谷「……どうした……?」 美鈴「……私の靴が無いの……。それに……まありの下駄箱が……」 落書きだらけにされていた。 渋谷「……ちっ…!」 美鈴「……私は大丈夫だけど…。これじゃ、まありがまた学校来れなくなっちゃう…!」 美鈴はキョロキョロと辺りを見渡し、掃除道具が入っているロッカーを開けた。 おもむろに雑巾を取り出して、近くの水道で雑巾を濡らす。 そして、まありの下駄箱の落書きを消すように拭いた。 渋谷「……自分の靴、探さなくていいのか?」 美鈴「……これ、終わったらね…」 なかなか落書きが消えず美鈴は苦戦していた。 そんな美鈴を見て、渋谷はどこか惹きつけられていた。 クスッと笑っていた。そんな渋谷を美鈴は見ていなかったが。 美鈴「ふはぁ~;やっと消えた~;」 手がボロボロになり、美鈴はその場に座り込んだ。 渋谷「……はい」 差し出されたのは、無くなっていた美鈴の靴だった。
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