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その頃
美鈴と渋谷は、授業が終わり帰ろうとしていた。
玄関まで行き、お互いの下駄箱に向かう。
美鈴「……!」
美鈴は動けなくなった。
自分の靴が無くなっていたからだ。
渋谷が美鈴のもとへやって来た。
渋谷「……どうした……?」
美鈴「……私の靴が無いの……。それに……まありの下駄箱が……」
落書きだらけにされていた。
渋谷「……ちっ…!」
美鈴「……私は大丈夫だけど…。これじゃ、まありがまた学校来れなくなっちゃう…!」
美鈴はキョロキョロと辺りを見渡し、掃除道具が入っているロッカーを開けた。
おもむろに雑巾を取り出して、近くの水道で雑巾を濡らす。
そして、まありの下駄箱の落書きを消すように拭いた。
渋谷「……自分の靴、探さなくていいのか?」
美鈴「……これ、終わったらね…」
なかなか落書きが消えず美鈴は苦戦していた。
そんな美鈴を見て、渋谷はどこか惹きつけられていた。
クスッと笑っていた。そんな渋谷を美鈴は見ていなかったが。
美鈴「ふはぁ~;やっと消えた~;」
手がボロボロになり、美鈴はその場に座り込んだ。
渋谷「……はい」
差し出されたのは、無くなっていた美鈴の靴だった。
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