第26話

5/10
前へ
/296ページ
次へ
景がまありの側まで来て、しゃがみこんだ。 景「行こ!まあり」 手を差し伸べてくれた。 まありが手を出そうとした瞬間。 女子A「……何よ…。私の事馬鹿にして……。景くん……、私の事見てよ……」 Aは制服の中に持っていたハサミを握りしめていた。 そのAの様子を見て、BやCも真っ青になる。 まあり「やめて……!」 Aがハサミを景に向けて振りかざした。 ポタポタ 真っ赤な血が床に落ちる。 まありはハサミを握りしめていた。 血はまありのものだった。 景「まあり…!」 Aも血を見て驚きを隠せない。 女子A「あっ……あぁ…」 まあり「もう…こんな事しないで…。あなたが辛くなるだけだよ…」 ハサミが床に落ちた。 女子A「………」 景「まあり!」 景が制服のポケットからハンカチを取り出し、まありの手に巻きつけた。 景がまありの体を支えて立ち上がらせた。 そして、Aに言った。 景「俺はもう変わったんだ…。まありが俺を変えてくれた。他じゃダメなんだ」 景はまありを抱き、倉庫から出て行った。
/296ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1225人が本棚に入れています
本棚に追加