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翌日
景は久しぶりに学校に来ていた。
教室にも行かず、ある場所に向かっていた。
着いたのはAの溜まり場の体育館倉庫。
ガラガラ
中に入り、Aが一人でいた。
A「景くん…。遅い……」
景に近づき首に手を回すA。
景「……こういう事しに来たんじゃない……」
Aの手を振り解く。
A「……景くん……。……何よ…。あんな汚い女…やめなさいよ……」
景「……まありは汚くない…。なぁ…。俺達別れたんだ…。もう関わらないでほしい」
A「……許さない……。付き合ってた時、景くんは私の事なんて見ていなかった!私の事、コケにして…!」
涙をボロボロ流し、化粧が崩れながらAは泣き出した。
景はAが本気で自分が好きだった事に気づいた。
景「……ほんとに、ごめん…!」
景がAの前で土下座する。
景「……殴るなり、蹴るなり何してもいい。許してほしい…!」
いきなりの景の行動に驚きを隠せない。
A「……景くん……。なんでよ……」
バシン!バシン!
Aは泣きながら景を殴りだした。
景はビクともしないで受け止めている。
A「……なんで……」
終いにAの手は動きが止まる。
景はそっとAを抱きしめた。
景「……ごめん…!俺、あの日からまありが好きだったんだ……。ちゃんと付き合えなくてごめん…。好きになれなくてごめんな……」
A「……ばか……」
Aはしばらく景の腕の中で泣き続けた。
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