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………重力の……井戸?
どんな井戸だろう?
ちょっと想像できないな
すると首を捻る僕を見かねたのかパックが説明してくれた
「本来天使どもの羽根は飛ぶためにあるのではない……大型や上位階級、大天使クラスの羽根は武器だな……自然現象を発生させる」
パックはベッドの引き出しを開け僕の煙草を取り出し
おもむろに口の端にくわえ火を点けた
煙草盗まれてた
深いため息と共に
紫煙を吐き出す
態度も悪いが手癖も悪いようだ
とりあえず取り返し
僕も煙草に火をつけ
「話が逸れたな……今回の能天使、羽根をちぎられ重力の井戸に落ちたわけだが……」
煙草の煙に目を細めながら灰皿を僕とパックの間に置く
「さっきも言ったが……羽根に大した意味などない、特に下位の天使はな……だから羽根を引きちぎられようとも天使共は飛べる……奴らは重力の干渉を受けない……いや、必要に応じて重量をシャットアウト出来る」
煙草の煙を嫌がった白猫はピョンと跳ねてベッドの中に潜り込んだ
「まぁ3体のトロール付きではいくら何でも飛べないがね」
少し小馬鹿にした笑いの後
窓を開けるパック
白猫の為の換気だろう
「哀れな天使は3人の馬鹿をブラ下げ井戸に真っ逆さま……というわけだ」
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