ある天使の受難と初夏の夢の始まり

10/12
前へ
/395ページ
次へ
「能天使は頭は足りないが力だけは上位天使に引けをとらないからな……我々妖精より遥かにな……まぁ中には数人引けを取らない奴もいるが」 その数人にコレは入ってないな どう頑張っても確実に 「……その時、頭の無い仲間の体が吹き飛んで来た……視界が悪る過ぎたな……それであの怪我なわけだ、まったく我ながら失態だったよ」 泥だらけで横たわる 黒猫だったパックを思い出した 瀕死だったもんなぁ 「念の為と言うか、たまたま持っていたアイテム……物理ダメージ2000が転げ落ち能天使に運良く当たった……大ラッキーだな」 悪運の強い猫なんだろうな そんな顔してるし 「もともと大怪我だったのに対しダメージ2000では奴も回復をある程度待たなきゃならん……そう簡単には回復はしないだろう、こんなとこではな」 パックの持っていた煙草はフィルターを焦がし 消えていた
/395ページ

最初のコメントを投稿しよう!

10817人が本棚に入れています
本棚に追加