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パックは咳払いし
立ち上がり
部屋のカーテンを締めた
ディスプレイの画像は
さらに鮮明になり
薄青い光で部屋が照らしだされる
いつのまにか
僕は正座をして見入ってた
彼女はフワリとしたブロンドの綺麗な髪をしていた
片目に髪がかかり
薄い下唇がやけに赤く
大きく胸元が開いた服を着ていた
僕は彼女の唇に見入ってしまった
大人の……お姉さんだ
「彼女はヴィヴィアン……総括マネージャーだ、本当は戦闘のほうが得意だがな」
僕はビクッとして
パックのほうを振り向いた
「パック‥‥余計なことは言わない」
眉間にシワを寄せながら言ったが
それでも彼女の美しさは損なわれなかった
パックは隣に座り込みながら
「よぉヴィヴィアン……人間にもモテるじゃないか」
またしてもビクッとしてしまった
部屋が暗くてよかった
僕はなぜかすぐ顔が赤くなる
パックは
白猫の髭をピンっと弾いて
「………状況は?」
ヴィヴィアンさんが手元で何かいじり横を見ながら
「エート……ターゲットに移動はないわね、やっぱ動けないみたい……まだフォールダウンも起きてないようね、質量、振動数ともに変化ないわ」
さっきより音量があがってる
白猫の髭で調節するようだ
「それで私の装備は?」
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