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「んっと‥‥」
カタカタと音が響く
「ターゲットの2キロ手前、運がいいわね……拾われてないみたい、八房も無事みたいね……彼の反応は少し弱まってるみたい」
…………彼?
仲間かな?
首が吹き飛んでも生きてるかもしれないな
妖精だし
「そうか……まぁ奴はいけるだろ、多少血の気が抜けて扱いやすくなってるかもしれないな」
こいつは人でなし
猫でなしだな
「で、この子が例の?」
「あぁ……空山緑だ」
僕は軽く会釈して
「空山‥‥緑です」
「そ、ら、や~ま、みぃどっりっ……OK」
またカタカタ音がする。
「共有現象ねぇ‥‥なかなか特異な例だぞ、君の場合は」
ヴィヴィアンさんは
指一本唇に当て少し唇を尖らせた
また唇に見入ってしまった
「まぁ大丈夫よ、きっと解決策も見つかるわ」
軽く言ってくれる
イマイチ真剣みに欠ける人だな
「もし見つかんなかった場合となんか異常あったら本部まで来てもらうわね」
どうも妖精は
重要なことをサラッと簡単に言ってのけるクセがあるようだ
「で……ミッション内容に変更があるんだろ?……次は?」
「あら、わかっちゃうのね?変更ありよ、ターゲットの確保が消去になったわ」
「……だろうな」
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