セクシーな唇と人生の決断

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パックは煙草をくわえ 「てめぇのケツはてめぇで拭けってことさ」 くわえた煙草を上下に振りながら喋り 火をつけた 「いくか……まずは装備を拾う、その後ターゲットに向かい消去、そして帰還する……いくぞ緑」 あんまりサラッとすぎて 「おう」 とか言ってしまうところだった 「は?なんで僕まで?戦うんだろ?」 冗談じゃない そこまで付き合ってられるか 勝手に天使だろうが犬だろうが誰とでも戦ってくれ 「一心同体だ……当然だ」 「フザけろよ、猫助」 僕は煙草を消し立ち上がった 「いかないのか?……天使を目撃できるチャンスだぞ?」 ただ目撃するだけならいいが 戦いに巻き込まれかねない 人間とさえも喧嘩したことないのに…… 天使なんかと戦えるか 「 こ と わ る 」 こんなにはっきり意思表示したのは人生初かもしれない 「そうか、残念だ…空山緑……ここでお別れだ、君のことは忘れんよ……先に天国で待っててくれ」 パックはドアを空け 不吉な事を言い外へ出ようとした 「えっ?なんで俺が死ぬんだよ」   「共有現象忘れたか?私は天使を殺したあと真直ぐ帰る……まぁ100%ではないが、違う世界へ行くわけだ……共有の繋がりも切れるだろう……結果…体力を劇的に失う緑はこの部屋で力尽きるわけだ……助けてやりたいが……任務最優先……プロなら当然の選択だ……悪いな」
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