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「はっ!太郎が危ない!!」
翔は太郎の家に向かって駆け出した。
「ちっ…逃がしたか…しかしまぁ…久々にこの腕を使うとはワクワクしやがるぜぇ…」
坊主頭の男は自分の腕を見てニヤリと笑う。
この男は源太であった。
逃げ出した般若面を追って闇の中へ消える。
~島崎長屋太郎の家~
ガラ!
「太郎!!」
戸を開く翔。
「!?」
驚く翔。
太郎とおたえが血まみれで倒れている。太郎は既に息はない。
「さ……ん」
おたえはまだ息があった。
「おたえさん!しっかりしねぇか!!」
翔はおたえを抱きかかえる。
「なん…で…町…方の…さ…さ…が…このお金で太郎の恨みを…」
おたえは血が染み込んだ巾着袋を翔に渡す。
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