闇に潜むは悪鬼なり

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翔は自宅へ着くやいなや。 部屋の畳を剥ぎ、床下にある何かを引っ張り出す。 その物は油紙に包まれていた。 油紙からバラバラになった何かの部品を取り出し組み立てる。 それは猟師の父が使って火縄銃であった。 完成した火縄銃の手入れをする翔。 銃を構え照準を合わせる。 照準を確認する翔のその目は怒りに溢れていた。 ~翌朝~ 役人達がバタバタと駆ける。 その中には坂田豆辺衛の姿があった。 その目的地は向島町島崎長屋… 「どけどけ!!」 事件現場の野次馬をはねのける豆辺衛。 「旦那こっちですわ!!」 先に到着していた下っ引き沼助が豆辺衛に手を振る。
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