闇に潜むは悪鬼なり

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「沼、仏は?」 「はい、中に。」 現場に入るやいなや豆辺衛の足が止まる。 「殺されたのは、おたえ、その息子太郎…もの取りの仕業ですかね…ひでぇ事するもんですわ。」 沼助が被害者の報告をする。 「……昨日の女だ…」 豆辺衛は呟いた。 「どけどけ!」 同心笹川が現れる。 「笹川さん。」 「坂田!この件は私が引き受ける!お前は野次馬を追い払え!!」 「………」 豆辺衛無言でおたえの家を出る。 「おい…豆辺衛…おい…」 豆辺衛を裏手から手招きする男、源太である。 源太に気ずく豆辺衛。 「おい沼!後は任せたぜ。」 沼助に野次馬整理を任せ裏手に向かう豆辺衛。
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