闇に潜むは悪鬼なり

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「なっ!?」 驚く豆辺衛。 お七が口を開く。 「私が請け負ったのは黒鬼を地獄へ送る依頼でした、依頼人は一家を惨殺され、たまたまその場にいなかった成田屋の娘お葉…それに追加の仕置も御座います…依頼人はそこにいる翔。」 「んで追加は…」 源太は煙管の火種をぐったりとしている夜兵次に押しつける。 「ぎゃあああああっ!!」 あまりの熱さに悲鳴を上げる夜兵次。 「起きたかい?おめぇの黒幕は笹川だけかい?」 ニヤリと笑う源太。 「しっしらねぇ…」 夜兵次は口を割らない。 「そうかい?」 再び煙管の火種を今度は夜兵次の額に押しつける源太。 「ぎゃあああああっ!!」 悲鳴を上げる夜兵次。 翔が立ち上がり 夜兵次を殴る。 「おたえさんと太郎を殺せと差し向けたのは誰でぃ!!」 ボコ!ボコ! 「ぐ!ぐばっ!」 夜兵次は口から血を吐き出す。 翔、短剣を抜き夜兵次の目の先に突きつける。 「目をえぐり出してやろうか!えぇっ!!」 翔の目は本気であった。 「あわわわ…助けてくれ…言う…言うから助けてくれ。」 夜兵次は恐怖し小便をたれ流す。
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