25人が本棚に入れています
本棚に追加
場所北町奉行所。
かわ屋へ向かう笹川。
「ふぅ~」
小便をたす。
笹川の横の小便器に一人の同心がやってきた。
豆辺衛である。
「なんだ坂田か…」
ニコニコと笑顔の豆辺衛。
「気色の悪い奴だ…何をニヤニヤしている。」
「笹川さん百両程…私に頂けませんか?最近金に困ってるんですよ。」
「馬鹿いえ…俺にそんな金あるわけなかろう。」
「ははは冗談、冗談。ところで笹川さん、夜兵次て男知ってますか?」
「…しっ知らん!」
何か様子がおかしい笹川。
「へぇ…そうですかぁ、いえね私が傷を負った男を助けたんですよ…その男がね俺は黒鬼の頭夜兵次だ!とか北町奉行所筆頭与力矢島大各に金を渡せばなんでもやり放題だって。叫びましてね、まぁ頭がいかれてるみたいでしたから。バカバカしい話しですな。」
「坂田その男は?無礼にも程がある!」
「ああ町外れの古寺に居ますよ。なんなら今夜私が御案内致しましょう。」
口元がニヤリ笑う豆辺衛。
最初のコメントを投稿しよう!