闇に潜むは悪鬼なり

53/60
前へ
/64ページ
次へ
~寺の外~ 「ぐわぁ!!」 三郎の悲鳴が聞こえる。 「おい!どうした!!」 豆辺衛は寺の中へ駆けて往く。 寺の屋根から下をみる男がいた。 翔である。 ~イメージ:過去に還る~ 腰に掛けている印籠を開ける翔。 ふぅ~と息を吹きかけると印籠の火種が真っ赤に輝く。 指に巻いている藁に印籠の火種をつける翔。 藁に息を吹きかける。 そして火縄銃を構える。 照準は笹川にあっている 「助けてくれ~!!」 古寺の戸がバタンと開き 一人の男が飛び出してきた。 夜兵次であった。 「夜兵次!!」 笹川は太刀を抜く。 翔は引き金に指をゆっくりと掛ける。
/64ページ

最初のコメントを投稿しよう!

25人が本棚に入れています
本棚に追加