転校生

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中三の春。 学校が始まる。 だが、タイチには関係のないことだ。 朝、タイチの母が 「いつまで寝てるつもり、今日ぐらい学校に行ってきなさい」 とうるさい声が何度も聞こえる。 タイチはしょうがなく起きるがやっぱり学校には行きたくない。 だから部屋から出ないと、すぐに母が、部屋のドアを開け 「いつもいつもそんなんだから学校に行ってもいじめに会うんでしょう。友達の一人や二人つくってきたらどうなの」 と言う。 タイチもムッときたのか 「あんな低レベルな知能しか持ってない奴らと友達になんかなってどうするんだ」 と言いながらもガミガミ言われるのが嫌になり、家を飛び出す。 登校中前同じクラスだった奴らがタイチの顔を見ると小さな声で 「アイツ、また来てるよ。頭いいなら私立でもどこでも自分の合った学校にいけばいいだろ。」 とタイチの悪口を話していた。 学校に付き自分の席が無いことに気づき、とりあえず使っていない教室の机と椅子を運んできた。 クラスに入っても話す相手はいない。 周りは久々にきた、タイチを見てはこそこそと話していた。 ――ガラガラガラ…―― 教室のドアが開き先生が入ってきた。先生はタイチの顔を見ると来てくれたかと言うような顔をして、ホームルを始めた
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