転校生

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出席をとり終わり、少し経つと先生が 「えーと、新しくうちのクラス転校生が来ました。みんな仲良くしてあげてください」 といってからまたドアが開き、少年が入って来た。 タイチにはそれもまた関係のないことだと思っていた。 先生が 「じゃあ自己紹介して」 と言い 少年は 「黒田 光です」 と簡単に名前だけを告げた。 先生は 「じゃあ黒田君は、白井君の隣に座って」 といった。 タイチは驚いた。白井は俺だ。俺の隣しか席が空いてなかったからしょうがないと思った。 そしてどうせまた明日から学校には来ないんだし、とも思っていた。 しかしタイチが思っていたよりも黒田は喋らなかった。隣に座るのに挨拶もせず、他の奴らとも喋ろうともしなかった。 どんな転校生であれ、最初は、みんなに話しかけられるものであるが、クラスの奴らが話しかけても黒田は一言も喋らなかった。 それからタイチは黒田のことが気になり一週間学校に行っていた。それでも黒田は一言も喋らなかった。そして黒田も俺と同様ハブからるようになった。
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