序章

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タワラツ達は追っ手との距離が離れたのを感じた。 ヤハアベが、何かを行ったのだろうが、それを確かめる術は無い。 「星よ、彼を導きたまえ……」 短く祈りを捧げる。 「タワラツ様、あと一刻(一時間)程で遺跡の入口ですが、このままでは入れません……もし、奴らにあれが見つかったら……」 すぐに奴らは追い上げて来るだろう。 あそこに無事に辿り着けたとしても、その存在が知られてしまっては意味がないのだ。 タワラツは、また苦汁の決断をしなければいけない。
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