序章

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しかし、魔法の発動に間に合わなかった矢が、タワラツの狩る馬の首筋に突き立った。 痛みに驚き、タワラツの馬はのけぞり返る。 タワラツは魔法の為に手綱を離していたため、宙に放り出される事になった。 月夜に舞う少女の体。 タワラツは、目を閉じた。 それは、死の恐怖からではなく、目的を果たせずに朽ちるかもしれない悔しさからだった。
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