序章

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ヤハアベは、全身を強く打ち付け、何度も地面を転がり止まった。 痛みは興奮で全く感じていなかったが、体は無事ではないと悟っていた。 タワラツを生かし、彼らを無事にこの場から逃れさせるために彼はすべき事を理解していた。 渾身の力を振り絞り、地面に大きく印を書く。 懐に入れた石が明るく輝き、そして砕けた。 「大地の王よ、怒りたまえ!」 地面が複雑に隆起し、岩盤が激しくせり上がった。
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