生まれた日

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月が雲に隠れている為、男の顔は見えない。 ただその瞳だけが、レイを冷酷に見つめている。 逃げようとした際に、男に背中を木に押さえつけられたレイの背骨は悲鳴を上げていた。 何よりこの男に手首を取られている為逃げられない。 否、逃げられたとしても直ぐに捕まっただろう。 混乱の中で、レイは決心した。 『生』か『死』。 男の先程の問いが脳裏を掠めた。
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