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走書きをして、紙を封筒に入れ、 ノリできっちりとめたら、裏に名前、住所を書き、 表に事務所の住所、 【大倉忠義様】 と書いて、切手を貼った。 『(返事なんていらない、ただ読んでくれれば、それでいい。)』 手紙を胸に押し当て、願った。 読んでくれるだけでいい、それだけでいいから。 うちは、パジャマ姿ということを忘れ、そのまま家を出て、 近くにあるポストへ投函した。 『(…届きますように…)』 .
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