帰り道

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†優Side† 今日の僕はついてる。 あいつに会わずに今日を終えれそうだ。それにたまたま立ち寄った図書館で長谷山空という男に出会った。背は僕より頭一個分以上大きくて、髪は黒くて顔にかかってた。それと黒い淵のメガネをかけた。普通の人なら真面目ながり勉に見えるんだろうケド…彼は違った。何て言うか…しっくりきていたし話しかたも明るくて…なんだか頭が悪そうだった(笑) 本を読むってコトは…そうでもないのかもしれないけれど。 それから彼は僕に話しかけてきた。それだけでも嬉しかったのに彼は 「また明日。ここで待ってる」 だなんて言った。 嬉しかった。 「はぁ…明日か…友達になれるかな…」 僕はすっかり新しい出会いの余韻に浸っていつの間にか常に張り巡らせていたはずの緊張が解けていた。だから気付かなかった。あいつが僕のすぐ後ろにいたコトなんて。
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