星野宅

3/5
前へ
/146ページ
次へ
大きな螺旋階段を上り真っすぐの廊下の壁にいくつも扉があった。星野の部屋は廊下の1番奥の扉だ。 ガチャ… 「急で少し散らかってるケド…」 部屋に入ると一面真っ白だった。つか広い…。多分10畳くらぃ。 ベッドもテーブルもカーテンもカーペットもソファーも全て白。散らかってるトカ言ってるけどテーブルに3冊本が積まれてるだけ。 「すげぇ~…病院みたいな部屋だな(笑)」 「あはは、慣れると結構居心地いーです…よ」 星野はテーブルにあった本を棚に戻しながら笑う。 とりあえずソファーに座ってみる。 部屋の割に小さめのソファーだった。 「つかなんでちょいちょい敬語なの(笑)」 「なんか…慣れなくて」 「あはは、普通に話してよ」 「ぅん」 ギシッ 星野もソファーに座る。 (ぅおぃっ!ちけぇっっ!!つかめちゃいーにおい~///) ふわっと一瞬甘い匂いがした。変に緊張して何喋っていーかわからなぃ…。とりあえずコーラで一息。 「ふぅ~…」 「…。」 「ぁっ…あのさ、その制服確かM高だよな」 「うん…長谷山君は…J高?」 「長谷山君って(笑)空でいーよ」 「あ…うん。」 いまいち会話が弾まない…何緊張してんだ俺っ! 「…空はさ、本が好きなの?」 「最近ハマった(笑)」 「いーよね。」また会話終了(笑) 俺は常に気になってた顔の傷について聞いてみるコトにした。 「あのさ…俺前から気になってたんだケド…その傷…また増えてない?」 「ぁーこれ?僕ドジだからよくぶつかったり転んだりするんだよ(笑)」 「なんじゃそりゃ(笑)気をつけろよ」 笑いながら話す星野に安心した。俺の考え過ぎだったかな。
/146ページ

最初のコメントを投稿しよう!

63人が本棚に入れています
本棚に追加