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(…ビミョーな空気になっちまったぁ…)
こんな時のためのから揚げクンだろ(笑)ソファーから離れガサガサとコンビニの袋をあさる。
「じゃぁん☆新商品ユズポン味!」「あっためてこようか?」
(おっと…新商品ってトコに食いついてほしかったぜ(笑)
「いやまだビミョーにあったかいから大丈夫。つかこの部屋で食べるの緊張すんな(笑」
「なんで?」
「白いから落としたら一発でシミだ」
「あはは、そんなコト気にしなくていーよ」
ソファーの上でニコッと笑う。
(くそー!かわいっ!!)
俺は一応ソファーの前にあるテーブルで食べることにした。普通ならから揚げクンなんて落とさないだろうケド俺は違う(笑)
食い方きたね~!っていつも晃に馬鹿にされてたしな。
ソファーとテーブルにピッタリ挟まって準備完了(笑)
楊枝で一粒刺して慎重に…パクッ!
「うめぇっ!ユズポンやべぇっ!」
後ろで星野がクスクス笑う。それに気付いて一気に恥ずかしくなった。
「な、何笑ってんの///」
「ごめん(笑)なんか小さい子供みたいだったから」
笑いを堪えながら話してるのがわかる。
「っ…///そやって馬鹿にしてるけどマヂでうめぇんだって!!ほらっ」
また一粒刺して後ろにいる星野に差し出す。
「えっ…」
「食ってみ」
星野の顔がから揚げクンに近付く。ノリであーんして的なコトになったケド…ヤバイ…近い…。
薄い唇が開いてから揚げクンを…
(うおーーっ!!ちけぇっ!口ちっせぇっ!ちゅーしてぇっ!つかから揚げクンになりてーーーっ!!)
パクッ
「ぅん。おいしぃ」
「……だっ、だろう!?」
はぁ…何考えてんだ俺は。ちゅーしてぇだって(笑)相手はいくら綺麗でも男だぞ。でも綺麗だぞ…。ぃやダメだろ(笑)
俺の中で悪い俺と良い俺が闘ってる。
結果…今のトコ良い俺の勝ち。
「ぁっ!そういえばね、昨日空が借りた本、映画化されててDVDあるんだケド見る?」
「マヂで?知らんかった。見る!」
映画始まる。俺はソファーとテーブルの間に挟まったまま。
コンコン…
部屋の戸がなる。
「優~お菓子とお茶持ってきたわよ」
「あ…うん」
出てきたのはケーキとクッキーとアイスティー。
「お口に合うか分からないケド。ゆっくりしてってね」
「はぃ。いただきます。」
パタン…
高2の息子の友達に母親手作りのお菓子。すげぇな(笑)
「なんか久しぶりの友達訪問に張り切ってるみたい(笑)」
星野が恥ずかしそうに言う。
「あはは、いーじゃんいーじゃん」
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