泣いて笑った堅気道

卒業

その後カズ君と陽子さんは同じ大学に行って卒業後結婚した。
俺が現役当時数少ない連絡を取り合っていてお袋を助けてくれた恩人である。
話を自分の事に戻すが
いよいよ卒業まで数日と成った時俺は山下親分に卒業と高校入学の挨拶をしに事務所に行った。
事務所に着くと見慣れた男が掃除していた。
黒川先輩である！
部屋住みの行儀見習いの為自慢のリーゼントはすっかり無く修行僧のように坊主頭であった！
黒川先輩は照れくさそうな顔で俺を見ている。
俺は黒川先輩に即されて事務所に入った。
しかし、馴れとは怖い！あれだけ毎回緊張していた事務所がすっかり居心地のいい部屋に変わっていた。