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叩き込んだのはお気付きだろが吉本だ。
Bクイックには跳んだと見せただけでその場から一歩の踏み切りで吉本は相手のセンターブロックを振りきるとボールを叩き込んだのだった。
「「やったぁぁぁぁー!!」」
応援席から黄色い声援が飛ぶ中、吉本と俊介は右腕を上げお互いの手のひらを叩き合わせた。
「おいおい。美味しいとこは全部吉本かよ。」
松田は少し不満そうだが状況が状況だけにこの得点は取らなければならなかったため一人時間差を俊介は選んだのだ。
「この状況でそれを言えるなら次は決めてくれそうですね。」
俊介は軽く次は上げると松田に予告すると少し機嫌が戻ったのか額の汗をユニホームの袖で拭うとブロック位置に移動した。
ついにマッチポイントに差し掛かったこの試合は簡単には終わらなかった。
浅山は吉本のサーブを宮田がきっちり決め、次に聖和のサーブカットからの松田のスパイクを菅野がシャットアウトし得点は24ー23と大詰めを迎える。
そして試合が終わるか、デュースとなるか運命のサーブが放たれた。
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