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「ぐぼぁっ!」
「ひゃはは……拳人てのは思った以上に大した事ねぇな!」
髪型はまさに箒頭といったいかにも不良の格好をした男が、拳人の異名者をボコボコにしていた。
「てめぇ……卑怯だぞ……」
「何の事だ?」
箒頭の男は拳人の腹を蹴った。
拳人が痛みで唸り声を上げる。
「俺らがしてるのは喧嘩だろ?んでもって喧嘩はノールールだろ?」
箒頭の男は自分が正論と言わんばかりに蹴りを続ける。
事実、箒頭の男は拳人をノールールでボコボコにしていた。
「謝らねえぜ? これが、オレ流のノールールだからな!」
箒頭の男が蹴りを続けると、二本、三本と蹴る足が増えていった。
しまいには武器まで使われていた。
拳人は奇襲をかけられていた。
しかも、大人数でだ。
「後はお前らがやっとけ。ほどほどにな」
箒頭の男は高笑いしながらその場を去った。
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