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「鉄人と拳人が、新しい一年にやられたわ」
砂幻は無言で倒していた体を起こした。
「鉄人と拳人が?」
「えぇ。鉄人はその喧嘩で異名を奪われて、拳人は重傷よ」
「お前、そんな情報どこで……」
「もちろん財団の力を使って」
健吾の質問を、涼火は笑顔で返す。
てゆうか砂幻のためだけに自分の財団を使うのはどうかと思う、と健吾は心の中でツッコミをいれた。
「あと一人、強い人がいるみたいだけど……噂だけでわからないわね」
「……おもしれえ」
先ほどと打って変わって砂幻の目は輝いていた。
「目に生気が戻った所悪いんだけど、ちょっと違う噂も耳にしてね」
「違う噂?」
涼火はコクンと頷き、二つの噂を砂幻に伝えた。
「なるほどね……」
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