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「げぼあっ!」
「お前らほんと弱いなぁ、おい」
呆れるように男はため息をついた。
周りには人が大勢倒れている。
まだ武器を持った者もいるが、いかんせん、足がブルブルと震え、恐怖を体で表していた。
「俺ももう三年なんだ。喧嘩はまだやるが、流石に自重したい。あぁ自分でも感じるよ。丸くなったってな」
男は自分に喧嘩を売ってきた奴らを嘲るように、笑った。
「おい」
「ひぃ!」
男が震えている奴らの一人に声をかけた。
震えている男は恐怖ですくみあがった声を上げる。
「俺に喧嘩売るなら、それなりに数を揃えるか、実力をつけるんだな」
次の瞬間、男の姿が消えた。
「探し物は何ですか?」
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