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「おらあっ!」
「ぐばあっ」
不良が一人、地面にうつ伏せに倒れた。
倒したのは、坊主の長身痩躯な男。
「……たった一発かよ」
坊主の男はつまらなそうに、倒れている不良の顎をつま先で持ち上げた。
「お前に一年シメるのは無理だ。異名をいただくのは、この俺だ」
坊主の男は、クックッと低く笑い、
「狂人をぶっ倒すのもな」
そう付け足した。
坊主の男は、不良にとどめをささずにその場から立ち去った。
「くそっ……が……」
倒された不良はなんとか立ち上がって奇襲を仕掛けようとしたが、体がどうしても動いてくれなかった。
たった一発でやられたダメージでだ。
それと同時に、狂人を倒せるのは奴しかいないと坊主の男を畏怖した。
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