69人が本棚に入れています
本棚に追加
クス、と笑い詢怜はルナから遠ざかるように歩いて行った。
そして1人ごちる。
「禊は、お前のような奴には触らせない。
あいつは、俺が守る」
銀鏡禊(しろみ みそぎ)、それが銀鏡詢怜の妹の名。
詢怜のそれは決意だ。
これだけは、絶対に守る。
妹に手を出すやつがいるならば、例え世界を敵に回してでも守ってみせる。
それが、詢怜のたった1人になってしまった家族への家族愛。
プロクシーに属しているのはただの保身であり、ここが一番安全だと踏んだからである。
別に、どこでも良かった。
妹に手が伸びないのなら、何処でも――……。
最初のコメントを投稿しよう!