プロローグ

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全ては決戦の為に。 それに、まさかタナトスまで出てくるとは思いもよらなかった。 勝負にはなったが、結局決着はつかなかった事が悔やまれる。 予想を裏切られた自責の念を感じながら、窓辺による。 皆には既に連絡を入れてある。 神村純。秋篠水月。コール・フォワード。ロイド・アールマーク。レオン=シュレッケン。李飛龍。アリス・ルーレ。 そして自分。 この8人が、プロクシーに挑むメンバーだ。 ジョーカーにキング。 更にはブラットフォート、玄霧という想定外の好カード。 こちらには7枚の手札の内、切札が5枚もあるのだ。 これで負ける道理が思い浮かばない。 「負ける気がしない。 ここまでは順調に来れた。 世界が選抜した退治屋の集まりとは、こうも易々と突破出来るものなのか?」 空間からジェノサイドを出した。 昨晩の内に手入れはしておいたが、もう一度する事にした。 何故か落ち着かないから。 ――恐らく、世界全てを見る事が可能ならば、プロクシーに所属している人間など雑魚の部類だろう。 本当に強い人物ならば、政府の為になんか働かない。 第一、そんなに簡単に政府に目をつけられスカウトされる人間なんて、たかが知れている。
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